どうもこんにちは。
タクミです。
今回はこんな書籍を読んでみました。
【 平気でうそをつく人たち 】
[2019.04.18 Amazon 価格 1,026円 レビュー平均3.9]
従事した経歴を持つ著者が、
「邪悪な人間とは一体どういう存在なのか?」
というテーマに沿って、
過去の患者とのエピソードも挟みながら
邪悪という言葉を考えていく内容。
この書籍ほど真正面から
「人間の悪」という部分について
言及している心理本も珍しく、
かつ読み応えも十分。
その中でも自分が面白い、
かつ興味深いと感じた内容を中心に
下記のような構成で記事をまとめてみます。
では早速参ります!
そもそも邪悪な人間とはなんぞや?
自己保身が過剰な人間には要注意
邪悪な人間ってどんなタイプなの?
人間の悪という側面に対しては、
人それぞれ考えや解釈が
異なることかと思います。
今回の書籍で定義するところの
邪悪な人間とはズバリ、
「自己のナルシシズムと怠慢に基づき、
(嘘を伴い)他人に責任転嫁を行う人間のこと」
というシンプルかつ考えさせられる
定義づけをしております。
より簡単に説明すると、
自分の完全像を守るため、いとも簡単に他人を犠牲にできる人間
という意味になります。
要は、自分に過ちなどあるわけがなく、
間違っているのは世の中だったり、
他人であるはずと、
「根拠もなく責任転嫁する」
タイプは、根深い問題を抱えている
可能性が高いと言えます。
スケープゴートのメカニズム
組織内や集団でありがちなのが、
スケープゴート 。
(自己を正当化させるために、
他人に責任をなすりつける行為)
邪悪な人間は、
自分の欠点や弱みを直視するのを
徹底的に避ける代わりに、
他人や世の中に対して
攻撃的・排除的な行動パターンを
取り続けます。
自分自身が不完全な存在などで
あってはならないので、
自己の不完全さを他者に
移しかえる行為とも言えます。
(自己の不完全性を他者に投影する)
その投影のためには
平気で虚言を交えたり、他人を貶める
策略などを行なうのも特徴の一つ。
(嘘をついてる感覚すらない可能性も高い)
この辺りは、過去記事でまとめた
「カバートアグレッション」とも
重なる内容と考えられます。
カバートアグレッションについては、
過去記事でまとめております。
本来己が苦しむべきシーンで、(平気で)他人を苦しめる人間は邪悪である
と考えて良さそうです。
平気で人を貶める人間の特徴
邪悪な人間の代表的な特徴を3つほど挙げておきます。
① 善や愛を装うことが多い
悪い人間というと、
すぐに犯罪者と結びつけがちですが、
社会的ステータスが高い人間にも
邪悪と呼べる人間が多いのも現実です 。
(社会的に成功しているサイコパスなどは典型例)
特に顕著なのは
「愛を装う」という傾向が強い点。
自己の完全像を守るためには、
社会的ステータスなどを手に入れる
努力などを惜しみませんし、
歪んだ自己愛を守るために
ボランティアなどに従事する場合も
考えられます。
しかし、それらの慈善的行動は
自己をどのように魅せるか
という目標によってのみに
支えられているので、
自己イメージ保全のためには
平気で嘘もつきますし、
他人も攻撃するという特徴があります。
(他人への攻撃的行動については、
表面化しないように行うことが多いので注意)
② 自己に対する批判めいた言動への過剰な拒否反応
自己イメージを守るというのが
邪悪な人間の大前提 なので、
それを脅かす者や言葉に対しては
過剰とも思える拒否反応を示します。
また決して相手に屈服することのない、
「常人離れした意志力」
を示す場合も多いので、
あまり直接的な刺激などは
しないほうが懸命と言えます。
(歪んだ自己愛を守るためなら、
手段を選ばない)
③ 知的な偏屈性
ストレスがかかった時に、
「統合失調症的」な思考の混乱を
起こしやすいのも邪悪な人間の特徴です。
(例えば他人から問題を指摘された場合に)
論理が支離滅裂になったり、
やたら被害妄想的 、
もしくは極度の興奮状態による
奇妙な行動が見られるケースなどは
要注意となります。
邪悪な人間の末路とは?
完全なる世界を求めて
邪悪な人間って最終的にどうなるのかな?
(こればかりはケースバイケースですが)
書籍内で登場している
過去のエピソードを参考にすると、
- 邪悪な人間は、自身の過ちなどは絶対に認めない
- 担当医である著者に隠れた敵意を向ける
- 弱者(例えば自分の子供)などに遠回しな危害を加える
- 一方的な通知によりカウンセリングを終了とさせられる
(音信不通状態)
と、反省や改善するケースなどは
あまりないものと考えても良さそうです。
相手が一筋縄でいかない人間だったり、
自分を認めてくれるような人間でない場合は、
他のターゲットや人間関係を探しに
行方をくらますのが、
一つのパターンと考えられます。
要は、
「自分が思い描く完全な世界の構築」
を常に他者や社会に求めているので、
一つのコミュニティに留まるケースは
少ないのかもしれません。
(安定した日常を営みづらい)
邪悪性とは究極の病である
人が成長するためには、
自分の不完全さを認識する必要があります 。
不完全さを認識するからこそ、
努力をして、より良くなろうと
いう姿勢が得られるものです。
(一方、邪悪な人間は)
自分の不完全さを認識できないために、
他者や社会を悪と貶めることで、
自己の存在をアピールするしかなくなります。
しかし、それは 負の連鎖とも言える現象で、
結局自分は成長できず、
変化を拒んでいるだけの存在なので、
発言や態度を紐解いていくと、
つじつまが合わないことなども多くなり、
当人の中でも、
「完全な自己像と不安がぶつかる」ような
自己矛盾的な状態になることが想像されます。
しかし完全な自分という存在を
否定するわけにはいかないので、
ドンドン社会や他者を攻撃する
誤った方向に向かっていきます。
邪悪な人間は、一見健常性を装っているが(その実)もっとも不健康な究極の精神的な病である
と、考えるべきなのかもしれません。
嘘をつく人間の特徴とは?「平気でうそをつく人たち」まとめ
今回の記事のポイントはこちら。
- 嘘をつく人間の多くは、「自己保身」が理由
- 自己の責任を放棄し、「嘘を伴った形で」他者に責任転嫁を行う人間は邪悪な存在である
- 「邪悪な人間」は善意や愛情などを装うケースが多い
- 虚偽は実際には他者ではなく、己を欺いていることに等しい
邪悪な人間の末路とは、
「完全なる自己像を守るため、
自分すら欺くことに他ならない」
と考えると
いかにリスクが高い生き方なのかが
見えてくると思います。
邪悪な人間は、
(アドラー心理学を代表とするような)
自分を偽らない生き方や姿勢とは
対極的な存在だと言えます。
またシンプルな対策としては、
今回の記事の内容を参考に、
「あらかじめ邪悪な人間には近寄らない」
ことをオススメします。
(性格傾向が改善するなどは考えづらい)
どうしても対峙しないといけないケースなら、
「カバートアグレッション(隠された敵意)」
5つの対策の記事が参考になると思います 。
今回読んだ書籍の面白いところは、
具体的な過去のエピソード話も
とても興味深く読める部分だと思います。
(過去のエピソード話はつまらんことが多い)
是非今回の記事で、
「人間の悪」の側面に
興味を持ってもらえたなら嬉しい限りです。
また更新します。
そんじゃ、またね!
【 平気でうそをつく人たち 】
[2019.04.18 Amazon 価格 1,026円 レビュー平均3.9]
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