どうもこんにちは。
タクミです。
アナタは、
「コントロール幻想」
という言葉をご存知でしょうか?
・・・コントロール幻想?
【 コントロール幻想 】
実際には自分の力が及ばない事柄も、
自分で制御でき、影響を与えられると信じてしまうこと。
参考書籍:なぜ間違えたのか? ロルフ・ドベリ著
投資でいえば、
「株価のチャートから値動きを完璧に予測できる」
という思い込みだったり、
恋愛で考えてみれば、
「好きな人に自分の気持ちを伝えれば、絶対に振り向いてもらえる」
(僕は死にましぇんの精神)
などなど、自分の力の及ばない領域にまで
自分の力が及ぶと思い込むことは、
日常生活でも多々あります。
今日はそんな「コントロール幻想」について
考えていきたいと思います。
では参ります!
- そもそも人は、コントロールしたいという根本的欲求を抱えている
- プラシーボでも自己コントロール感が満たされる件
- コントロール幻想のワナ なぜ人は自分の力が及ばない領域まで支配できると考えるのか? まとめ
そもそも人は、コントロールしたいという根本的欲求を抱えている
ハマるという行為も、一種のコントロール感と関係している
なぜ人は自分の世界に浸るのが好きなのでしょうか?
ゲームにハマる人。
アニメの世界にハマる人。
なぜ人は(一般的に)対人関係を面倒だと感じるのでしょうか?
これらに共通している問題は、
自己コントロールの可否
であると言えます。
この世界では自分が最強なんだ!
というのはとても気持ちよく、
自己万能感に浸っている状態です。
(自己コントロール感に満ち溢れている)
一方、
対人関係など自分の思う通りにならないことは
基本的にストレスにしか感じません。
(自己コントロール感の欠如)
ストレスを極力避けて生きていきたいと
人が思うのは当然と言えます。
人間の生来の欲求であると考えられる
コントロール感ですが、
健康にも影響を及ぼすという話があります。
以前も紹介した、この本の内容を引用させてもらい
具体的な事例を考えてみます。
コントロールにまつわる二つの実験。
CASE1:老人ホームにおいて、観葉植物を配った場合
老人ホームの老人に、観葉植物を配り、
次の2種類のグループに分けました。
① 配った観葉植物の内、半分は職員が世話をした
(見て楽しむだけの老人グループ)
② 残りの半分は、実際に老人が観葉植物の世話をした
すると6ヶ月後、次のような結果になったと言います。
【 実験結果 】
①の観葉植物を見ているだけのグループの、30%の老人が死亡。
②の植物の世話をしていた、グループの死亡率は15%に留まった。
これは、人生においてコントロール感を持つことが
健康にいい影響を与えるという一つの結果となります。
そんなの偶然かもしれないよね?
ではもう一つ、実験例を挙げてみます。
CASE:2 老人ホームを訪問する学生ボランティアの話
老人ホームを訪問する学生ボランティアのスケジュールについて、
次の二つのグループに分けました。
① 半分は、ボランティアが訪問する日時を老人自身が決めた
② 残りの半分は、自分自身でスケジュールを決められなかった。
すると2ヶ月後、
日時を決められた老人は、決められなかった老人と比べて
薬の服用量が少なく、幸せで活動的だと答えました。
この結果を得られたことにより、学生ボランティアの訪問を終わりして、
実験終了となりました。
・・・数ヶ月後、驚くべき事態が起きました。
自分でスケジュールを決めていた老人たちの
死亡数が極端に多くなったという報告が、上がってきたのです。
(実験をしていた研究者たちは唖然)
これらの実験から、次の内容が考えられます。
「勘違いさせる力」については過去記事もオススメです。
また、自己コントロール感は
プラシーボ効果でも一定の効果があることが分かっています。
別の本から、具体的に考えてみます。
プラシーボでも自己コントロール感が満たされる件
【 プラシーボ効果 】
プラセボ効果(プラシーボ効果)とは、偽薬効果とも呼ばれており、
本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、
病気が快方に向かったり治癒することを意味する。
だがそのメカニズムは完全には解明されていない。引用元:プラセボ効果の威力恐るべし。それが偽物だと明かされた後でも効果が持続する。その理由とは?(米研究) : カラパイア
そもそもコントロール幻想という概念は、
1965年のジェンキンスとウォードという二人の研究者によって
次のように証明されたとのことが始まりだとのこと。
(ライトの灯りが点く・点かないに関して、被験者にスイッチを持たせたところ、
実際には因果関係がないにも関わらず、
被験者は自分でコントロールできていると思い込むことを証明した)
また、アメリカの実験に次のようなものがあります。
CASE3: 大きく不快な音に、人間はどこまで耐えられるのか試した実験。
次の二つの部屋に、被験者をそれぞれ入れた上で、
音を徐々に上げていき、限界点を探します。
① 音が反響するように作られた部屋
② 同じく音が反響するように作られた部屋に、赤い緊急ボタンをつけた部屋
(被験者自身で、実験をストップできるという安心感を与える)
そして(多分)あなたが想像の通り、
この緊急ボタンはお飾りで、実際には何の役にも立たないボタンです。
そして実験を行った結果。
【 実験結果 】
①の部屋に入れられた被験者と比べて、
②の「緊急ボタンあり」の部屋の被験者は、
はるかに大きな音量に耐えられたという結果が得られた。
(実際には、全く役に立たないボタンだったとしても)
これらの結果により、次のような内容が分かります。
思い込みに関する2つの実験については、
下記書籍から引用させて頂きました。
コントロール幻想のワナ なぜ人は自分の力が及ばない領域まで支配できると考えるのか? まとめ
今回の記事のポイントはこちら
これらを考えると、
(実際に効果があるなど関係なく)
「自己コントロールできているという幻想」
に浸ること自体に、一定の幸福感を感じる効果があると、考えるのが得策とも言えます。
雨乞いや念力、超能力の類。
信じる者は救われるというのは真実と言えます。
(自己満足という意味合いにおいて)
そのため、(誤った方向だとしても)
全てに自己コントロール力が及ぶと勘違いすることで、
充足感が生まれ、成功を収めやすくなるとも考えられます。
一方で、自己コントロール感が及ぶと勘違いすることで、
ことごとく選択を誤り、失敗し続けるケースも考えられます。
自信に関しては、過去記事でもまとめております
結局、どっちなんだよ!
当ブログの結論はこんな感じ。
結論:自分で本当にコントロールできることに注力するべきである
例えば、
ブログで言えば、投稿数と内容の質。
あなたがダイエットをしたいのであれば
食べる物を選ぶことと、適度な運動。
そして、その小さな行動の結果、チャンスが巡ってきたら
大きくするための行動を取るべき。
自分でコントロールできる部分と、
完全な運要素が絡むケースを分けて考える必要があります。
(行動量を増やすことで、運をつかむ可能性を上げていく発想)
こんな名言で最後は締めたいと思います。
健全な人は、相手を変えようとはせず自分が変わる。
不健全な人は、相手を操作し、変えようとする。
ではまた更新していきます。
そんじゃ、またね!
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