タクミの帰宅塾

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【読書・書評】左遷がもたらす経験の積み方。池上彰氏の『知の越境法』を読んだので、記事書いてみた。

どうもこんにちわ。

 

タクミです。

 

 

今回は、最近読んだ1冊の本を紹介がてら、

記事を書いていきたいと思います。

 

読んだ本はこれ。

 

 
『知の越境法』 著者:池上彰
 

 

この本は、一言で言うと 

 

 
池上彰という人間の職歴本」

 

 

TVでおなじみの池上彰氏が、どういった経緯で
分かりやすく物事を伝えることを重要視するようになったのか?

 

なぜ、NHKで勤め上げず、脱サラをして現在のスタイルになったのか?

 

本を読んで僕なりに感じた

  

「左遷」・「逆境」・「越境」

 

というテーマも考えつつ、感想交えながら書いていきます。

 

では参ります。

 

 


 

 


すべては「左遷から始まった」という帯書きの本当の意味

 

この本の帯書きはこんな感じ。

 

 

 

かつて、NHKに勤めていた池上彰氏。

 

持ち前の勤勉さを評価(もしくは便利使い?)され、

配属される部署にて、その都度必要な知識を得ながら

社内にて転々としながらも、記者としての仕事に邁進していたとのこと。

 

 

池上氏が言うところの「左遷」とは、繰り返される異動はもちろん、

大きな出来事としては、下記二点を指していると思います。

 

① 当時望んでいなかった「週刊こどもニュース」の担当に任命される

 

② その後、 NHKの解説委員への異動希望を出したが、却下された

 

 

週刊こどもニュースとは?(以下別サイトより引用)

週刊こどもニュース』(しゅうかんこどもニュース)は、

NHK総合テレビジョンで放送された、1週間に起こったニュースを

子供たちに分かりやすく伝えるニュース番組である。

番組の企画者は池上自身である。

 

「今のニュースは難しく、子供が理解しづらい」と企画し

上司に提案したところ、「言い出しっぺのおまえ自らやりなさい」

といわれ、企画者自ら初代お父さん役に就任した。

 引用元:週刊こどもニュース - Wikipedia

 

 

この週刊こどもニュースを担当したことで、現在の

 

「こどもでも分かるように、情報を伝える」

 

スタイルが確立されたとのこと。

 

元々、希望していない配属場所での仕事が、

のちの大きなキャリアに繋がった一例です。

 

 

NHKの「解説委員」とは?

新聞でいうところの、論舌委員。

新聞とは違い、放送局は、公共の電波を使っているので

意見を主張する論舌委員という役割は置かれてない。

 

よって、ニュースを解説する「解説委員」という職種が用意されている。

 

 

 ちなみに池上氏が解説委員になれなかった理由は、

 

「専門分野を持っていないから」( ? _ ? )

 

会社の命令で転々としてたのに、あんまりな物の言われよう・・・。

 

こどもニュースへの配属、及び解説委員への夢が断たれた時が、

池上氏の転機だったものと思われます。

 


受動的な越境の連続

 

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池上氏のキャリアを築いていった多くは

 

「受動的な越境」

 

だったと本で書かれています。

 

(書籍内で、専門外の話に口を出す様子を越境と表現しています。 )

 

僕も本やテレビで、池上氏には大変勉強させて頂いているのですが、

 

この人の何が凄いかというと・・・

 

 

守備範囲が広すぎる!

 

 

テレビだと、国際情勢について語っていたかと思えば、

ノーベル生理学・医学賞を獲得した大隈教授へ

インタビューして本を出したり。

 

大震災の際には、

地震原発に関しても詳しく解説してくださってました。

 

その守備範囲の広さは、

 

「会社から命じられた左遷・越境の数々が作り上げてきた」

 

と言っても過言ではないかと思います。

 

著書の中で、池上氏はこんなことを書いておられます。

 

目の前の高い壁を乗り越えるのは大変でも、

自分の横にある壁は、簡単に飛び越えることが

できるかもしれません。

 

前の壁を越えるのではなく、隣へ越境してみよう。

 

これが「越境のススメ」なのです。 

 

この内容を読むと、やりたいことだけやるというスタイルが、

必ずしも良い結果に結びつくわけではないかも。

 

と考えさせられます。

 


情報を発信する人間は、必ずしも専門家である必要はない

 

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「専門家でないと、物事を発信してはいけない」

 

といった思い込みはありませんか?

 

もちろん、その物事を深く知っているという意味で、

専門家の存在は絶対に必要だと思います。

 

ただ、池上氏の強みは、

 

「専門を持っていないこと」

(本人談)

 

そもそも、会社の意向によって

受動的な越境を繰り返してきた結果、これといった専門を持てなかったと。

(その間も、独学により、相当量の知識を吸収してたのは想像できますが。)

 

専門分野がないからこそ、様々なジャンルを取り扱える

ジャーナリストになれたとも言えます。

 

ちなみに池上氏が、専門家と渡り合えたなと思う瞬間は、

 

「専門家の使う専門用語を、瞬時に小学生でもわかる言葉に

翻訳して説明できた時。」

 

あるいは

 

「専門家に想定外の質問をしたことにより、これまでになかった

内容を引き出すことに成功した時。」

 

こういった時に、少しは専門家と渡り合えたなと思えるとのこと。

 

 

池上氏の考えは、

スペシャリスト or ゼネラリストという

考え方に近いかもしれません。

 

雑記ブロガーの端くれとしては、この考え方は参考になります(笑)

 


池上氏がNHKを退職した理由と、その後取った行動

 

専門分野を持たないことで閉ざされた扉

 

 

著書の中で、池上氏はこんなことを書いています。

 

 

「私がNHKを辞めたのは、一貫性のなさに原因がありました。

思わぬ越境になってしまったのです。」

 

 

これは、前述した、解説委員への

異動希望が却下されたことを、指しております。

 

ちなみに、池上氏は記者としてキャリアを全うしたいという

強い気持ちがあり、

 

NHKでは、現役でずっと取材現場に立ち続けられるのは、

「解説委員」のみであったことが、異動希望を提出した理由。

 

その希望が却下された時は、

池上氏のNHKでの

 

「人生設計が潰えた瞬間だった」

 

と書籍内で書かれております。

 

自分の強みを再確認する池上氏

 

解説委員への夢を断たれた池上氏は、立ち止まり、こう考えたと言います。

 

「では、私の強みは一体なんだろう?」

 

 

踏みとどまり、しっかり考えた上で、池上氏は、

 

「専門分野がないからこそ、

幅広く物事を知っていることが自分の強みである」

 

と結論づけました。

 

この部分は著書より引用させて頂きます。

 

ある程度の専門性を持ちながらも、多分野にわたり、

基礎・基本から分かりやすく解説する。

それが私のスタイルだと気づきました。

 

「ニッチな分野が見つかった」

という感触がありました。

 

そして、当時本の出版依頼もいくつか来ていたこともあり、

書く仕事に専念しようと、54歳の時にNHKを退職。

 

こうしてフリージャーナリストとしての、第一歩を踏み出した池上氏。

 

重要なのは、会社を辞めることができる自信を、

池上氏が備えていたという事実。

 

「経験を積み上げてきたからこその独立」

 

ということなのでしょう。

 

この自己肯定感を得るまでの道のりが、

自分の強みを活かしながら、仕事に取り組むという

姿勢によって築かれたのは間違いありません。

 

 

ちなみに自己肯定感に関しては、過去記事にまとめてあります。

www.takumiate.com

 

 

自分への自信の深めたい方は、ぜひ観てもらえればと思います。

 

 

池上氏の独立に至るまでの道のりは、

自信を深めるに相当する、体験や経験の積み重ねであった。

 

そこが、一番重要なのかなと思います。

 

 


すぐ役立つものは、すぐに陳腐化するという考え方 

 

最後に、僕の好きな言葉を簡単に紹介したいと思います。

 

「すぐに役立つものは、すぐに陳腐化する」

 

という言葉です。

 

MIT(マサチューセッツ工科大学)を

池上氏が視察に行った際に、

現地の教授へ質問した際の返答が、この言葉だったとのこと。

 

その時の、やり取りを再現。

(左側;池上彰氏 右側: MIT教授の設定)

 

 

さぞかし大学では、
最先端のことを教えてらっしゃるんでしょうね?

 

 

いや、そんなことはありません。 

 

 

えっ?

 

 

いま最先端のことは4年程度で陳腐化します。
すぐに陳腐化することを教えても仕方ありません。
新しいモノを作り出す。
その根っこの力をつけるのがリベラルアーツです。
「すぐ役立つものは、すぐ役立たなくなります。」

 

※著書より引用。

 

リベラルアーツ

専門家養成の前の、基礎学問として位置付けられる学問。

 

日本語で要訳すると

「一般教養」となるが、

アメリカなどは、このリベラルアーツに対して力を入れている。

(日本は専門家信仰が強すぎる傾向があったが、最近若干の見直しも入っている)

 

 

僕が発信しているブログの世界でも、

 

「流行、廃り、トレンド」を押さえることは、

確かに重要なことかもしれません。

 

しかし、基本・基礎がなってないと、

長くは続かないということも言えるかもしれません。

(ブログ2ヶ月目の新参者が、勝手なブログ論をお届けしました。)

 


池上彰氏の『知の越境法』を読んだので、記事書いてみた まとめ

 

以上で、『知の越境法』に関しての記事は終了です。

 

 

チャンスに至るまでの、経験の積み重ねの重要性

 

が、少しでも書けていたらと思います。

 

実は、この記事、昨日アップしようと思ってたのですが、

いざ書き始めたら、その日のうちに絶対に投稿できないと判断・・・。

 

 

なぜか本業が忙しすぎた!(本来はそれが当たり前です)

 

 

そのため、急遽ダイエット記事に変更した経緯があります(笑)

 

今回紹介した池上彰さんは、読書生活のスタートしては、

うってつけの本を多く書いている方なので、

 

池上彰さんに対して、テレビの印象しかない方は、

ぜひ一度、本を読んでいただくことをオススメいたします。

僕は、この方を一流の物書きとして認識しております。)

 

 

そんなこんなで、また更新していきます。

 

そんじゃ、またね!

 

 

 

 

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